岩橋商会(錦林車庫)から発売されている、1800系キットのリニューアル製作を紹介します。
近年、1000系、1000・1200系パノラマスーパーキットがリニューアル再生産されましたが、今回使用しているキットは、だいぶ前に発売された1800系キットです。同キットは初めて手がけた真鍮作品として作品集でも紹介していましたが、組み立て、塗装など気に入らない点がいくつもあったため、この度、作り直すこととしました。
同キットは、多少手を加えると、ストレートに組んだときよりも名鉄電車らしくなる?と思っているので、いくつかの加工点も交えて紹介していきます。

前面は作品集で紹介している1200系と同じ具合に作り上げるつもりです。

製作期を参考にされる場合は、最後まで目を通してから作業するようにお願いします。また製作過程をそのままを紹介していますので、失敗した部分も載せています。十分注意してください。

1.車体の組み立てと下塗り
車体の解体
1.車体のパーツ類(パンタ、クーラー、ベンチレータなど)をバラします。

2.シンナーに漬け、塗料を落とします。

3.ハンダを剥がします。
ハンダ吸取線をハンダ部分にあて、ハンダごてを上からあてることによりハンダを取り除くことができます。

写真は作業後の車体と前面パーツ。車体外板と内板は付けたままにしています。
重要な前面パーツはロストワックス製です。
バリなどがある場合はヤスリで削る必要があります。

写真のライト部分は裏からライトパーツを取り付けるようになっていますが、そのパーツを付けるとライトが奥まった感じとなり、実車の雰囲気を損ねます。
そのため、ライト部分はパーツを使わず自作する予定、これは後で紹介します
まず、車体と組む前にライト部分の穴を拡大します。ピンボケで醜いのですが、右が加工後の写真です。
パーツにはライトまわりの銀の枠がイメージされていますが、それをすべて削り拡大します。楕円形気味の穴を長方形にくっきり削り取ります。
前面パーツと車体を組み立てます。
前面の傾斜具合とライトの水平具合に注意して取り付けます。

隙間ができても、パテで埋めればいいので気にする必要はありません。ハンダで埋める場合は乗務員扉のモールドを潰してしまわないように注意する必要があります。
妻面の取り付け。
取り付け位置を合わせた後、裏からハンダを流し込みます。
表に出てきた部分は、キサゲ刷毛で削り取ります。
キットには幌パーツが付属していますが、別パーツを使用するため、取り付けません。
組み立てた後の様子。
前面の拡大。

写真を見てわかるように前面パーツは高さが足りません。これは後でパテ修正します。

ここでは、前面ガラスまわりのロストワックスを金属ヤスリで削ります。
写真左が両サイドを細く加工した後です。右は加工前。
すっきりした雰囲気になっているのがおわかりでしょうか。
次に、前面のオデコ部分を削ります。
オデコ裏側の車体の雨どいラインと同じ高さになるように、盛り上がったオデコを紙ヤスリ(400番、600番)で削ります。
これで前面と車体の高さが等しくなります。
一通り、ハンダ工作はここで終わりです。
次に車体と前面にできた隙間を埋める作業に取り掛かります。
大きな隙間には、車体裏側からプラ板を貼り、その上にパテを盛ります。
すべての隙間にパテを盛ります。
左車体はオデコ削りの失敗により、補正するためパテを多く盛っています・・。

パテが固まるまで、しばらく待ちます。
パテを盛っては削る作業を2,3回繰り返し、隙間がなくします。
金属ヤスリ、紙ヤスリの順に仕上げていきます。
進行方向右側の側面下部が反対側に比べ丸みを帯びている(絞りがきつくなっている)ので、パテを多めに盛り整形します。
続いて前面のパノラマスーパーのネームプレート部分を削ります。(1800系はプレートが付かないので、平らにした方が実車の雰囲気を演出できます。)
6つ上の写真と比べると、プレート部分の盛り上がりが削られているのが確認できるのではないでしょうか。
プラーマー、グレー、白3号の順に塗装しました。
塗装はホコリが入らないように注意します。ホワイトの車体は、他の色よりもホコリが目立ちます。
側面からだとこんな感じ。
この車体は、落としたり、足で潰してしまったこともあるため車体に多数の凸凹があります・・^^;)
エアーブラシ塗装はは、そういう凸凹をきれいに映してしまいます・・。
名鉄の屋根には、明灰9号を用いる方も多いようですが、今回は、ライトグレーFS36495を用いました。米海兵隊・F-18などに用いられる色のようです。
前回はホワイト一色でまとめたものの、塗り別けた方が雰囲気が出るのではないかとの教訓を生かして、この色を選択しました。
こんな感じで出来上がり。
屋根色は、明るすぎず暗すぎずで気に入っています。

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