3800系は昭和23年に運輸省私鉄標準規格A’型の2扉ロングシート車として登場しました。
その後、へーダーの有無、高運・低運、ベンチレータ形状、サッシの形状などマイナーチェンジされた改良車も多数存在し、総勢71両の大所帯となりました。また、車体塗り替えが行われたナンバーが存在するなど諸元が複雑で、年月が経っていることもあり詳細は不明です。
昭和42年から他社への譲渡が始まるなど、名鉄電車としては寿命が短い形式となりました。
車体の角ばり、前パンタ、非冷房車であるところに旧型車の雰囲気を感じることができます。私は同車の乗車経験はなく、大井川鐵道譲渡後に留置されている姿を一度目にしたことがあります。
1994年大井川鐵道千頭駅にて撮影
リトルジャパンから発売されているキットを使用しています。キットパーツを説明書通りに取り付けているので、オリジナルな部分はほとんどありません。
腰高解消加工と連結器まわりに若干手を加えています。
キットには屋上パーツや前面顔がいくつか付属しているため、車番によって様々な編成を再現することができます。ですが、側面のウィンドウヘッダー、シルヘッダーを削る作業は少々手間がかかるので、ある程度、車番が特定されてしまうようです。ヘッドライト、屋上ベンチレータ、アンチクライマーの色をホワイト系に統一し、新車の姿を再現しました。アクセントとして、いい感じになりますが、きれいな車体の実車写真はほとんど目にする機会がありません。
編成はストレートに組んでできる代表的ナンバー、ヘッダー付き低運転台の3835Fを再現しています。2両ともトレーラー車で製作したため、相棒ができるまでは保存車扱いとなりそうです。
3835 豊橋側先頭車
2818 岐阜側先頭車
3835正面。
手すりパーツを破損したので0.3ミリ真鍮線を使用しました。車体にはキットの手すりを取り付ける溝があるので、そちらを使用した方が良さそうです。
サボは「犬山」がクロスポイント3100系用ステッカー、「準急」を錦林車庫製AL車用デカールを使用しています。
標識灯にはエナメル塗料のスモークを色差ししています。
3835側面。ウィンドウヘッダー(窓上帯)やウィンドウシル(窓下帯)が付いているので、窓サッシの色差しに苦労しました。
側面の先頭側戸袋窓のHゴムも独特の形状をしているので、色差しが難しくなっています。
2818正面。
連結化とするため、アンチクライマー一体パーツの連結器部分を切り取り、新たにカプラーポケットを取り付けました。
連結器まわりは真鍮線を用いてエアーホースなどを再現しています。
エアーホースは実車では黒ですが、模型では色が潰れてしまうこともあるので、グレーで塗装した方が雰囲気効果は出るかもしれません。
 
側面車番。
リトルジャパンから限定でインレタが販売されています。錦林車庫のものと比べると文字が少々大きめです。どちらが実寸なのかわかりませんが、旧型車の車番は最近の名鉄車より大きいような気もします。
連結面。
TOMIX製伸縮カプラー(TNカプラー)を使用したため、非常に狭い連結面となりました。車体の腰を落としているため、台車カプラーが使えなくなりました・・^^;)
側面乗降扉にはドアガイドレール、靴づりのモールドが元から付いているので、色差しが簡単にできます。
非冷房車なので屋上がスッキリしています。
前パン車は旧型車の雰囲気を一層引き立てます。
角ばった車体、二段窓、オデコライトなど随所に旧型車の特徴が見られる車輌です。

銘わぁくすから発売されている高運・シルなしタイプのキットを使用しています。真鍮コンバーションキットなので、床板、屋根、台車などは別に購入する必要があります。
説明書通りに組み立てれば、隙間もなく、きれいにできるものの、説明書通りに接着剤を盛るのは少し技術が必要かもしれません。
屋上、床板パーツはリトルジャパンキットのものを流用、モーター車にはGM17m級動力を用いています。
旧型車らしくスカーレットに濃い目の灰色で仕上げています。銀河モデルのガイコツ型テールライト、ヘッドライトはリトルジャパンのものよりも一回り小さくできているため、スマートな姿を再現できます。
3821 豊橋側先頭車
2818 岐阜側先頭車(動力車)
GM17m級動力を組み込むのに加工は必要ありませんが、台車間が縮まりすぎてしまいます。機器も抵抗制御となります。
3821側
行先・種別はアルナインの急行・蒲郡としています。
ヘッドライト、標識灯、ワイパー、ジャンパ栓、エアーホースは銀河のパーツを使用しています。
ワイパーを取り付けると前面のアクセントとなります。
側面サッシは別パーツとなっているため、スッキリした窓が再現できます。 
2821側
標識灯にはスモーク色を色差ししています。
この編成は、貫通扉のHゴムがホワイトですが、省略しています。
別角度
貫通扉のステップが大きめにできています。連結を考慮する場合、折りたたむ必要があります。
手すり関係はタヴァサのパーツと真鍮線の自作パーツを使用しています。
屋根を濃灰色、ベンチレータを明灰色で塗装しています。
連結面にはGMの幌を取り付けています。
貫通扉は自作する必要がありますが、私はしていません。
ドアガイドレールには溝があるため、エナメル塗料を色差しして再現できます。
両車の台車が違う点は見なかったことにして下さい・・^^;)

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