8800系は昭和59年にデビューした観光特急です。2両編成で登場しましたが、その後、中間車を加え3両編成となりました。登場時はデラックス特急券を必要とし、これが500円(歴代名鉄指定料金最高額)したそうです。
機器は7000系の廃車品を流用していますが、日本初の2階建て展望車やトイレ、洗面所を設けるなど、新たなサービスを多く生むこととなりました。
晩年は、観光特急としての運用よりも、吉良吉田−名古屋−佐屋を結ぶ定期特急運用が主流となりました。2005年1月29日を以って全車廃車となっています。
画像提供 松の木さん
TOMIX製の8800系パノラマDXです。2006年に中間車を新たに加え3両編成でのリニューアル再発売となりました。実車の登場から20年を経てようやく同様の再現が可能となったわけです。車体については申し分ありませんが、残念なことに前照灯・尾灯・動力などの電子パーツにおいては一切の変更がなく旧製品を踏襲しているため、手を加えたくなる仕様がいくつか残っています。実車は抵抗制御で走行音もガンガンしていた記憶があるので、動力車は旧製品でもいいかな…。
ライトについては、名鉄独特の前照灯・標識灯を再現したいがために、動力車を中間車に移設しT車となった先頭車にLEDを組み込むことで実車同様の配色を再現しています。車体への加工は側面ステッカーの貼り付けと数箇所の色差しのみです。
8803 豊橋側先頭車
8853 動力車
先頭車の動力を中間車に流用しています。
床下機器は手を加えていないため実車とは異なる配置となっています。
8804 岐阜側先頭車 動力車
前面。
旧製品では上部ガラス・パノラマDXの表示がステッカーによる再現だったのですが、印刷済となりました。また、内装もこげ茶だったもの、明るい灰色での再現となりました。

旧製品のままのライトパーツが気に入らなかったため、LEDを新たに組み込み実車と同様の配色に加工しています。
逆にした場合。
8803(右側)は白の強いLEDを使用したため、眩しいくらいの輝度となってしまいました。もう少し電流を弱めるときれいに見えるのですが…。
実車のパノラマDXは白色ライト化されることなく電球色のまま引退となりましたが、模型では白色ライト化で再現しました。
模型で電球色を再現すると、標識灯の黄緑とのコントラストが消えてしまい名鉄独特の配色が台無しとなってしまうため、白色ライトを使用しています。
ドア開閉確認灯をエナメル赤にで色差ししています。靴ずりも色差ししていますが、元がグレーなのであまり目立ちません…。

側面表示はよく運用に就いていた特急|佐屋としてあります。
中間車に動力を組み込んだため、連結面間隔が大きく縮まってしまいました。
そこで、動力車(左側)カプラー長を2mmほど伸ばすことで一定の連結面間隔を確保しています。連結器が車両間の中心にきていませんが、その辺りは目をつぶることに…。
幌を付けると然程きになりません。
名鉄では珍しい3両固定編成です。
実車の名鉄電車は床下機器のサビが強かったのですが、模型では白系の色でまとめられています。

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